龍ヶ崎カントリー倶楽部

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歴戦のプロカメラマンから見た龍ヶ崎の魅力

龍ヶ崎カントリー倶楽部の魅力を本物のビジュアルで伝えるため、今回、撮影をお願いしたのがスポーツ写真家の青木紘二氏です。

青木氏は、スポーツ写真の最前線を切り拓いてこられた現役のカメラマンとして、そしてスポーツカメラマン集団「株式会社アフロ」の代表取締役としてもご活躍されている、日本のスポーツ写真界の第一人者です。全英オープンや全米オープンに1980年以来皆勤されているなど、国内外のゴルフシーンについても造詣が深い方でいらっしゃいます。

そんな青木氏に、龍ヶ崎カントリー倶楽部の理念やコースそのものの価値に共鳴したいただき、1年間かけてコースを撮影していただきました。ウェブサイトへの写真掲載にあたって、プロカメラマンという視点で見た龍ヶ崎カントリー倶楽部の感想を聞かせてもらいました。

■はじめて龍ヶ崎を訪れたのは、1992年の日本オープン

自分の撮りたかったコースだったので、お話を受けたときに快諾させていただきました。
はじめて龍ヶ崎カントリー倶楽部を訪れたのは、日本オープンです。

とりわけ10番は印象的でした。いいホールというのはたくさんありますが、設計者の気持ちがこれほど強く伝わってくるホールに出会ったのはなかなかありませんでした。試合開催中、撮影のためにコース内を歩きながら、背筋から興奮したことを覚えています。

■龍ヶ崎は「撮りやすい」コース

仕事柄、海外も含めて名コースといわれるコースはほとんどまわりました。
世界の名コースでも「撮りにくい」コースはあります。コースの面白さを写真で表現しずらいコースもあります。龍ヶ崎カントリー倶楽部は、各ホールそれぞれに非常な個性がある。顔をいくつも持っているから「撮りやすい」。歩くたびに、いい写真のイメージが次々と湧いてきます。

例えば、13番は非常に「端正」な情景からはじまります。それがグリーンに向かっていくにつれて、情景がどんどん「ワイルド」になっていく。13番のグリーン周辺はとくにワイルドですね。それが14番をつないで、再び15番で端正な世界に戻ってくる。情景にしっかりとした起伏というか、ストーリーがあると思います。プレイをしても9番から10番、11番、12番、13番、14番、15番と続くコースの流れは名コースそのものです。

■プロカメラマンが意識していること

プロの試合を撮るときはずっとプロをファインダー越しに追っていくことになります。ファインダー越しで見ていると、歩調などのリズムやちょっとした仕草の変化がよく見えてくるので、プロとはいえど、プレーヤーの気負いというか、ショットの前からミスしてしまうかどうかがわかってきます。ゴルフはプレッシャーのスポーツであることを、改めて実感させられます。

コース写真を撮るときは、撮影現場で地図を見ながら位置感覚に常に気を配っています。撮影スポットをホールごとに思い出せるように、頭の中で整理もしています。情報量は多いのですが、慣れてくるとゴルファーが一日のショットや番手を全て思い出せるように自然に覚えてしまいます。(笑)

ゴルフコースに限らず、風景写真を撮影するときのポイントは「時間」です。時間の中で撮れる枚数に限度がある上、陽の角度で風景の表情が刻々変わるからです。いい表情を撮るには、斜光を使っていきます。また木漏れ日を使ったり、雨雲がスポットライトのようになるのを待ったり。面白い写真が撮れるのは、快晴ではないんです。今回撮影させていただくにあたっても、コース内をくまなく歩いて撮影スポットを洗い出し、撮影スポットに応じて撮るべき時間帯などを綿密に下調べさせていただきました。

■井上誠一氏のコースの中でも、最も「創造性」を強く感じるのが龍ヶ崎

コース内を歩かせていただきつくづく思うのは、龍ヶ崎カントリー倶楽部は井上誠一氏にとっても特別なコースだっただろうということです。
他の井上氏のコースにも訪れることが多いのですが、その中で「創造性」を最も強く感じるのはやはり龍ヶ崎カントリー倶楽部です。設計者としてのチャレンジを素晴らしい形に仕上げることができた井上氏本人の興奮を、ファインダーを通じて思い巡らせたりできるのは龍ヶ崎ならではと思っています。

★略歴

青木紘二、あおき・こうじ。
富山県魚津市出身。高校卒業後、スイスのプライベートスクールに留学、哲学を学ぶ。スイスのスキー教師国家資格を取得。その後フリーカメラマンとなり欧州を拠点に活動。1980年に「アフロフォトエージェンシー」を設立。スポーツ写真の分野で力を発揮。広告、報道、出版用写真の分野にも進出し、同社を総合写真代理店大手に成長させた。

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